第375章 不運な北村昇太

コンテナの中は、とにかく暗かった。北村昇太には、自分が何日ここで過ごしたのかすら分からない。

密航なんて、格好いいものじゃない。とりわけ、食う、飲む、排泄する、眠る――その全部が最悪だった。

寝る前の晩、排泄物をビニール袋に詰める。翌朝目が覚めると、その袋が頭のすぐ横に転がっている。

しかも、コンテナで眠るのは苦痛そのものだ。

北村昇太は、豪華な別荘の大きなベッドが恋しくてたまらなかった。

「くそ……密航ってのは、ほんと地獄だな。いったいいつ目的地に着くんだよ」

ぶつぶつと呟きながら、気力がどんどん削られていくのを感じる。病院から逃げ出したとき、傷はまだ完治していなかった。ぶり返...

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