第80章 社長は恋愛脳

西田美奈は笑顔を保ち、誠実さを装った。

「自分の過ちを深く反省しています。ご迷惑をおかけしたこと、心からお詫び申し上げます。許していただけないでしょうか!」

北村萌花は彼女の戯言など信じない。彼女のような我儘で気まぐれなお嬢様が、何か事情でもなければ、こんなに下手に出て謝るはずがない。

「また何か企んでるんじゃないでしょうね!」

「誠意を示すために、プロジェクトチームを辞退することに決めました」

その言葉に、他の者たちから驚きの視線が注がれる。特に森村奏良は、北村萌花がどんな手を使ったのか、あの傍若無人なお嬢様に公の場で謝罪させ、さらにはこれほど重要なプロジェクトから自主的に身...

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