第117章

新藤鈴奈はふっと息をつき、半歩退いて眉をひそめたまま神園和臣を見上げる。

「……それ、本当なの?」

でもシェリーさんは違うことを言っていた。あの女は神園和臣とただならぬ関係だ、と。

シェリーさんが鈴奈を騙す理由なんてない。けれど、目の前の神園和臣の表情もまた真剣で、嘘をついているようには見えなかった。誰を信じればいいのか、鈴奈の胸の中で迷いが渦を巻く。

その逡巡を見て取ったのだろう。神園和臣は鈴奈の手を取って、軽く笑った。

「俺を信じられない? だったら、連れていく。自分の目で確かめればいい」

新藤鈴奈は眉を寄せ、スマホで時刻を確認する。

「もう0時だよ」

確かめに行くにして...

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