第119章

神園和臣は困ったようにしゃがみ込み、奏太を抱き上げると、腕の中で軽く重さを確かめた。くすりと笑い、やんわりと言い直す。

「奏太、言っただろ。俺はお父さんじゃなくて、叔父さんだ」

奏太は彼の胸に頬を寄せ、名残惜しそうにすりすりと甘える。けれど口調だけは妙に頑固だった。

「叔父さんは、パパだもん」

柿田絵里が申し訳なさそうに神園和臣を見て、慌てて取り繕う。

「すみません。奏太、まだ何もわからなくて、適当なこと言って……」

それから新藤鈴奈へ顔を向け、付け足すように言った。

「鈴奈も気にしないでね。この子、言っても聞かなくて。和臣のこと、ずっとパパって呼んじゃうの。だから、誤解しない...

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