第126章

稲垣征也は、神園和臣が一晩中眠れていないのを見て胸を痛め、朝食を済ませると午前中は休ませた。午後になってから、二人で病院へ向かう。

新藤鈴奈は奏太に不満などなかった。相手は子どもだし、彼女は昔から、恨むべき相手とそうでない相手をきっちり分けて考える。

それに――奏太は本当に、神園和臣なしでは落ち着かない。

柿田絵里がどんな手を使って奏太をここまで懐かせたのかは知らない。だが神園和臣の兄の子である以上、放っておくわけにもいかなかった。

病室に入ると、柿田絵里が奏太の点滴を見守っていた。

二人が連れ立って入ってきたのを見て、柿田絵里の顔に一瞬だけ驚きが走る。だがそれはすぐに消え、柔らか...

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