第127章

奏太はたちまち泣きわめき、何があっても柿田絵里のそばから離れようとしなかった。

母子は抱き合って、ひくひくと鼻を鳴らしながら泣き続ける。まるで神園和臣のほうが悪者みたいだ。

新藤鈴奈がそっと神園和臣の服の裾を引き、彼を病室の外へ連れ出した。

「ねえ……奏太、なんか変じゃない?」

神園和臣の目がわずかに揺れ、薄い唇がきゅっと結ばれる。

「鈴奈も気づいたか」

「……何か知ってるの?」

新藤鈴奈が訝しげに問い返す。

神園和臣は不機嫌さを滲ませたまま、低い声で言った。

「昨日、お前が病院に来たとき。奏太がやけに俺にべったりだった。最初は体調が悪くて、誰かにそばにいてほしいんだと思っ...

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