第142章

昼食を終えると、奏太はそのまま神園家の両親に付き合い、午後いっぱい一緒に過ごした。夕食に間に合うよう、彼らは市内へ戻る。

車に乗り込んだ瞬間、新藤鈴奈は張り詰めていた胸の糸がようやく少し緩むのを感じた。けれど不安は消えない。そっと顔を横に向け、神園和臣をうかがう。

「……あなたのご両親、私のこと、あんまり好きじゃなさそう」

和臣は慰めるでもなく、淡々と言った。

「少なくとも、反対はしてないだろ」

鈴奈は、その楽観が少し眩暈がするほどだと思った。

神園家は体面を重んじる。息子の前で、自分という彼女を露骨に嫌うような真似はしないだけ。だからといって、家に迎え入れるつもりがあるとは限ら...

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