第15章

あの日以来、新藤鈴奈は何かを吹っ切ったように、撮影へ全力で向き合うようになった。

ほとんど自分の時間を持たず、この作品にありったけの気力と集中を注ぎ込んでいる。

脚本を書いているのも彼女自身。主演も彼女。

だからこそ、一つのシーンを演じ終えるたびに胸の内へ残る感触があり、それがまた次の脚本へと還元されていった。

三浦江成は、撮りながら脚本を直していくやり方などこれまで経験がなかった。

だが実際にやってみると、二人の呼吸は驚くほどぴたりと合った。

新藤鈴奈の発想と、三浦江成の感性。

なぜか不思議なほど噛み合って、ぶつかり合うたびに火花が散る。その火花が、作品全体に生っぽい躍動感を...

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