第17章

シェリーさんはしばらく迷った末、結局自分で上階へ上がり、稲垣征也の言葉を伝えた。

「離婚?」

新藤鈴奈ははっとしてソファから立ち上がった。爪が掌に食い込む。目頭がじわりと熱くなる。

――承諾したんだ。

離婚に、同意した。

つまり彼は、ネットに出たあの噂を信じたのだ。

自分が本当に神園和臣と不適切な関係にあると、そう思ったからこそ、離婚を受け入れた。

もともと彼は、彼女と神園和臣の関係を疑っていた。

そこへあんな記事まで出たのだ。信じないはずがない。

シェリーさんは、鈴奈が眉を寄せたまま考え込んでいるのを見て、目の前でひらひらと手を振った。

「それで、会うの?」

新藤鈴奈...

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