第二十四章

結城紗夜が、藤原司と並んで会場に足を踏み入れた。

 

その歩みは急ぐことなく、背筋はすっと伸びている。白いクレープサテンのドレスが、彼女の肩のラインに沿って自然に落ち、低めのシニヨンがうなじのラインを際立たせ、耳元の一筋の後れ毛が頬にそっと寄り添っている。一粒真珠のイヤリングがシャンデリアの暖かな光を受け、ごく淡い光輪を放っていた。

 

もともと涼やかな目元を持つ彼女だが、今夜の装いはその気品を、誰もが思わず目を奪われるほどの高みへと押し上げていた。華美な美しさではなく、内に秘めた、見れば見るほどに引き込まれるような深みのある美しさだ。

 

黒沢辰の視線が彼女に注がれた瞬間、ぴたりと動きを止め...

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