第三十三章

絵里は唇を噛み、辰の方を一瞥してから、そっと彼の名前を呼んだ。

 

辰は何も言わなかったが、すでに踵を返し、入口へと歩き出していた。その足が向かう先は、紗夜が示した方向と同じであった。

 

瑞樹が最後に目撃された住所に着くと、彼らはまず最寄りのコンビニエンスストアへ向かった。

 

コンビニの店員は首を振り、今朝から今まで、一人きりの男の子が来店したことはないと断言した。

 

絵里は焦りを募らせる。「じゃあ、もっと先まで歩いちゃったのかも。早くゲームセンターに行きましょう!」

 

紗夜は無言で、地図上に時間と場所を書き込みながら、心の中で彼の移動速度を割り出し始めた。

 

ゲームセンターは商店街...

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