第四十一章

遥は長いこと思いを巡らせていた。

 

うつむきながら、指を一本、また一本と、布団の縁に巻き込んでいく。その目は、藤原司の姿をちらりと捉え、次にベッドのそばにしゃがむ父親の姿を捉えた。

 

葵ちゃんに来てほしい。でも、パパにもそばにいてほしい。

 

だけど、そんなに欲張ってはいけない。どちらか一人を選ばないといけないのだ。

 

「パパ」

 

ついに遥は口を開いた。熱のせいで声が掠れている。

 

「一緒にいてくれる?」

 

黒沢辰の強張っていた表情が、わずかに和らぐ。彼は娘の髪を撫でた。

 

「ああ、いいとも」

 

遥はもう藤原司の方を見ようとせず、ただ布団の端をきゅっと握りしめた。

 

パパがそ...

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