第七章

辰は、目の前に突きつけられた離婚届を、ただじっと見つめていた。

紗夜はきっと、意地を張っているだけだ。

外の世界で壁にぶつかれば、自ずと戻ってくるに違いない。

彼はカードをポケットにしまい、再び離婚届を手に取ると、その紙面にざっと目を通した。

「いいだろう」

書類を置き、彼は冷たく、侮蔑を込めた声で言った。

「離婚してやる」

その言葉を聞き、リビングの隅に立っていた絵里の口角が、思わずわずかに持ち上がった。

ようやく。ようやくこの日が来たのだ。

「だが遥の親権は、お前には渡さない」

「そんなの無理よ。遥は私が連れていくわ」紗夜は辰に向き直る。

辰は彼女を冷ややかに見下ろ...

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