第八十九章

店長の視線が司の顔の上で二秒ほど留まり、すぐに逸らされた。

 

その二秒で十分だった。

 

彼はシャツを整え、落ち着いた足取りで前に進み出る。その腰の曲げ方は完璧だった――卑屈すぎず、かといって横柄でもなく、訓練された恭しさが滲み出ている。

 

「お待たせいたしました」彼の声は穏やかで、その口調にはいくらかの申し訳なさが含まれていた。「今夜は不始末がございまして、誠に申し訳ありません……」

 

言葉の途中で、店長は探るように、さりげなく司の方へ視線を向けた。

 

探っている。

 

司は応じない。

 

わずかに半歩だけ、気づかれないほど軽く身を引いた。そのせいで、店長が熱心に差し出そうとした手は...

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