第121章 お前たちのやっていることは監禁だ!

田中康介は閉まった扉を見つめ、視線を落として自分の右手を確かめた。指をそっと動かしてみる。午前中よりは安定しているが、まだ「普通」にはほど遠い。

ゆっくりとスマホを右手に持ち替え、指で挟んだまま宙に浮かせる。五秒、十秒、二十秒――震えない。

小さく息を吐いた。

一方、渡辺美咲が病院の正面を出たとき、ポケットの中でスマホがぶるっと震えた。

取り出して画面を見る。知らない番号からのメッセージ。差出人名はなく、添付は画像が一枚だけ。

タップして開く――今夜の食事の席で、彼女とケビンが横顔で写っているツーショットだった。

渡辺美咲はその写真を数秒見つめ、スマホをポケットに戻した。返信もし...

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