第123章 あなたたちはどんな関係?

向こうの男も、ためらいなく自分の提示額を口にした。

渡辺莉々は眉間に皺を寄せ、手元に残っている当座の現金を頭の中で弾く。

このところずっと病院にいたから、使う場面はほとんどなかった。けれどこれから先は、渡辺家には戻れない。母にも頼れない。

つまり――手元に残ったお金だけが、彼女にとって最後のよりどころだった。

一円たりとも無駄にできない。細かく、慎重に、計算し尽くさなければ。

「渡辺さん、まだ迷うなら切りますよ。通話料だって馬鹿にならないんで」

相手は莉々の逡巡など知る由もないし、知ったところで付き合う気もないらしい。

「80万でいい。……80万で、成立よ!」

払うと思うだけ...

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