第157章 拒絶

渡辺莉々は一瞬、言葉に詰まった。自分の読みが甘かったのか、と。

「康介、いい? 上野結花に目をつけられたら、あなたにとって何一ついいことはないわ」

「自分で片をつける」

田中康介はそれだけ言うと、電話を切ろうとした。だが渡辺莉々は食い下がる。

「それは、あなたが彼女のことをちゃんと知らないからよ。だから自分でどうにかできるって思ってる」

そこで大きく息を吸い込む。

「結花がどれだけ手段を選ばないか、知らないでしょ」

まるで今の言葉を裏づけるみたいに、渡辺莉々は続けた。聞くだけで価値観がひっくり返るような話を。

「前にね、結花がある男の子を好きになったの。でもその子には彼女がい...

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