第159章 幸せを祈る!

「たぶん、いつかは来るかもしれない。でも、少なくとも今じゃない」

渡辺美咲の田中康介への気持ちは、まだ“見極め”の途中だった。彼の本心も、彼女の中で確かめきれていない。

なにより田中康介は、過去に過ちを犯し、彼女を傷つけた人でもある。

「……いつか、そうなる可能性があるなら、どうして――」

ケビンは言いかけて、言葉を飲み込んだ。代わりに、美咲が静かに続ける。

「どうして、こんなふうにハッキリ言うのかって?」

ケビンの気持ちを“言葉にして”突きつけるのは、渡辺美咲なりに慎重に考えた末の結論だった。

もし曖昧なままにしていれば、友だちとして笑い合える時間は、もう少し続いたかもしれな...

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