第164章 漢方薬

「そういえばさ、今日どうして急に来たんだ? 夜勤だって言ってなかった?」

田中康介の問いに、渡辺美咲は冷たい水をひと口あおってから答えた。

「人と交代したの」

「じゃあ、朝から出勤してたのか」

今日一日、家で美咲の姿を見ていない。田中康介はそこでようやく腑に落ちた。

「うん。菜月の早番を代わって、代わりに菜月が私の夜勤」

それ以上は、あえて詳しく言わない。

「なら今夜は、ちゃんと休めるな」

美咲は小さく頷き、それから少し間を置いて口を開いた。

「私が急に来たせいで……邪魔になってない?」

気持ちはもう確かめ合ったはずなのに、それでも確認せずにはいられない。

「邪魔なわけ...

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