第168章 薬を間違えた?

「俺が間違えたって言うのか? じゃあ、間違えたのはお前だって言いたいのか。担当医の名前、ここにきっちり書いてあるだろう。まだ言い逃れするつもりか?」

山田副院長は、失望を隠そうともせず渡辺美咲を見た。

「君なら責任を取れる人間だと思っていたが……どうやら、私たちの見込み違いだったようだな」

言葉は、容赦なく重い。

渡辺美咲はもう一度、薬瓶のラベルにある「担当医」の欄へ視線を落とした。

そこに記されているのは、確かに自分の名前。

つまりこの薬は、病院のシステム上、彼女のアカウントを通じて処方されたことになる。

――けれど。

渡辺美咲は断言できた。自分はこんな量を出していない。

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