第21章

「私に何の責任があるというの」詩織はコーヒーカップに指先を添え、静かに視線を上げた。

滑稽だった。

「マーケティング部がどうやって引き渡されたか、忘れたの?」

蓮は無言だった。

「私が心血を注いで立ち上げた部署を、西園寺さんに渡したのはあなたよ。契約も、プロジェクトも。私と会社の業務の間に、あなたが線を引いたんじゃない」

詩織は彼の反論を待たずに続ける。

「すべてはあなたが下した決断。それなのに今更、私に責任を問うの?」

「詩織」

蓮が一歩近づく。声のトーンが一段下がり、彼特有の威圧感が場を支配し始めた。

「会社は、俺たちが一緒に作り上げたものだ。そのことは、お前が誰よりも...

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