第44章

九条蓮は室内に視線を巡らせた。須藤礼、玲子、ベッドの背もたれに寄りかかる詩織、そして壁に張り付き、顔面を蒼白にしている琉璃。

 

琉璃はまるで救いの主を見つけたかのように壁から弾かれたように飛び出し、よろめきながら彼にすがりついた。両手で彼のシャツの胸元を死に物狂いで握りしめ、全身を震わせながら、堰を切ったように涙をこぼす。

 

「蓮お兄ちゃん――」

彼女の声は涙に濡れて途切れ途切れだった。

「あの人たち、私にひどいことしようとするの。お願い、助けて――」

 

蓮は無意識に腕を伸ばして彼女を抱き寄せ、その背中を手のひらで軽く叩いてなだめた。

 

周囲の空気が、急激に冷え込んだ。

 

彼の視線は...

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