第128章

ここに残って神谷お婆さんと話すのは、別に危険があると決まったわけじゃない。けれど、居心地がいい場所でもない。

お婆さんと二人きりになったら、何を言われるか――だいたい想像がつく。

話題は結局、神谷陸のこと。そこで何をどう言うかなんて、私が決められる話じゃないのに。

だから、二人きりでここに残りたくなかった。

私は不安を隠せないまま一ノ瀬蓮を見た。察してほしい、という視線。なのに彼は、あっさり頷いてしまう。

「美月、俺は入口で待ってる」

胸の奥がざわついたままでも、彼の決めたことは止められない。外に出たいと言う人を、無理やり引き留めるわけにもいかない。

ただ、「入口で待つ」とわざ...

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