第21章

男が出ていき、すれ違いざまに医師が入ってきて、私の体を診た。

私は操り人形みたいにされるがまま。従う以外の選択肢なんてない。

ここへ連れてこられた以上、蓮司がそう簡単に私を逃がすはずがなかった。

それに、あいつは当時「真実を隠す」と約束した遠藤医師まで見つけ出して、彼女の腹の子が一ノ瀬蓮の子だと確認してしまったらしい。

――もう、終わりだ。

これで蓮司は、絶対に私を見逃さない。

「お嬢さん、体の土台が弱すぎますよ。それにね、養生っていうのは、いいもの食べて寝ればいいって話じゃない。感情の起伏だって大きいんです!」

医師はそう言って、私に愚痴るように注意してきた。

「先生、トイ...

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