第41章

苦しみが、潮みたいに押し寄せてきた。想像していたよりずっと荒々しく、容赦なく。

千代が心配そうに私のそばを離れず、何が何でも食べさせようとしてくる。

けれど、手に入れようと思えばいくらでも手に入る食事を前にすると、胸の奥の痛みはかえって濃くなった。

一ノ瀬家の別荘にいれば、何もかも誰かがやってくれる。

なのに私は、「神谷陸に復讐する」なんて偉そうなことを言っておきながら、いちばん守らなきゃいけないものすら守れなかった。

その挫折感がじわじわと心の底を侵して、私は自分自身を疑い始める。

どこで、何を間違えたのか――と。

食べられないことに加え、強い悲しみがまとわりついて、意識がず...

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