第67章

予想外にも、一ノ瀬蓮は私にかなりの人員を回してくれた。しかも全員、社内でも名の知れた実力者ばかり。急ごしらえとはいえ、即席のチームができあがった。

会議で顔を合わせた瞬間から、彼らが「ぽっと出の臨時リーダー」である私に納得していないのは明らかだった。けれど、仕事を手抜きする気配はない。むしろ専門性の高さだけが、淡々と机の上に積み上がっていく。

大まかな方針を詰め終えたところで、ひとりが口火を切った。

「宝飾の領域、攻める価値ありますよ。うちは仕入れが強い。ネックはデザインだけですし」

続けて、別の人間がわざとらしく言葉を継ぐ。

「そういえば、デザイナーのエスが国内に戻ったって噂が出...

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