第74章

神谷家のほうへ乗り込んでひと騒ぎ起こしたあと、予想外だったのは――神谷陸が、こちらに何度も連絡してきたことだ。

最初は探りを入れるみたいなメッセージだけ。私が返さないと分かるや、今度は度胸を出したのか電話までかけてきた。

プロジェクトを進めている最中に、何度も神谷陸から着信が入る。腹が立って、そのまま着信拒否にした。

それなのに今日に限って、あいつは一ノ瀬グループのビルの下で待ち伏せしていた。まるで、一ノ瀬蓮に目をつけられることなど怖くないと言わんばかりに。

姿を見た瞬間、思わず白目をむきそうになって、視線を避けようとした。

だが神谷陸は私を見つけるなり、べったり張りついてくる。私...

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