第106章 ゾット城の目的

「何ですって!?」

 アネルは呆然とした。サスロフはヴィレ帝国の元帥であり、ようやく計略を用いて捕らえたばかりだ。それをフリーデルは今、解放すると言う。常軌を逸している。

 フリーデルは言葉を続けた。「前回の両国連合軍に対する策で、サスロフを捕らえることはできたが、彼らに警戒心も植え付けてしまった。今後、我々の計略にそう易々と騙されることはないだろう。ましてや現在、国境で大軍を掌握しているのは、ゾット城のあの狐のように狡猾なフロールだ」

 アネルはためらいがちに尋ねた。「では、サスロフを帰還させ、フロールとの均衡状態を維持させようというのですか?」

 フリーデルは頷く。「それも理由の...

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