第256章 おばさま、このひとがすき?

そんな考えがアネルの脳裏をふとよぎり、彼女は自身の思考に驚きを隠せなかった。なぜ、これほどまでに心が揺れるのか。単なる友人以上の関係でないのなら、この感情は一体何だというのか。

もしも二人が本当の夫婦で、そこに真実の愛が芽生えたなら……。

(……いいえ、駄目よ。あり得ないわ!)

アネルはかぶりを振り、そのあまりに荒唐無稽な空想を頭から追い払おうとした。

フリーデルはかつて、はっきりと彼女に告げたのだ。彼には心に決めた女性がおり、その愛を貫くために他の誰かを愛することはない、と。

彼女は心の中で、必死に自分へと言い聞かせる。

——しっかりなさい、アネル。あなたはヴェルリット公爵家の...

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