第259章 新たなルート

アネルは一つ、深く溜息をつくと、腕の中のルカスに視線を落とした。その脳裏に、昨晩の光景が鮮明に蘇る。

本来、アネルとフリーデルは強行突破でタックの森を抜ける計画だった。だがそのルートでは、フリーデル配下の部隊と正式に合流するまでの間、ルカスの安全を確実に守り切れる保証がない。

二人が頭を悩ませていたその時、不意に侍女が扉を叩き、来客を告げたのだ。

現れたのは、どこか飄々とした雰囲気の若者だった。彼は笑みを浮かべながら部屋に入ると、警戒心を露わにするフリーデルとアネルに恭しく一礼し、一束の鍵を取り出した。

「フリーデル殿下なら、この鍵の持ち主に心当たりがおありでしょう。ならば、私が誰の...

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