第283章 君たちの知らないメイフィスト

「俺、俺はそんなつもりじゃ……」

 ホウデンは狼狽した。何か反論しなければと焦燥に駆られる。例えば、兄貴は元々何の取り柄もない男だとか、外に出て努力しろと言ったところで無駄だとか。だが、そう口にしようとした瞬間、ホウデンはハッとして言葉を飲み込んだ。

 今までずっと、母上がその言葉で兄を形容していたからだ。メイフィストは私がいないと何もできない子だから、と。

 だが、事実はどうだ?

「あなたたちはメイフィスト様のことを駄目な人だと思っているでしょう。ただ養われているだけの穀潰しだと。でも本当は、あの人は数学に秀でているの。忍耐強くて、一つの答えを求めて長い時間をかけることができるわ。...

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