第310章 深く聞くべきではない

ノアペは気まずそうに俯いた。確かに、これほど特異な容貌の持ち主には出会ったことがない。アズラエルの言葉通り、メシアのそれが生まれつきのものだとしたら、何らかの病なのだろう。

ノアペの瞳に一瞬、憐憫の色が浮かぶ。だが、それをメシアに悟られないよう必死に隠した。なぜか、その内心を見透かされれば、惨たらしい死に様を晒すことになると直感したからだ。

だがすぐに、オチャヴィが傍にいるのだから、任務のためにも盾になってくれるだろうと己を慰める。気を取り直したノアペは顔を上げ、今度は好奇に満ちた視線をアズラエルへと向けた。

「アズラエルさん、とお呼びしても?」

アズラエルが頷くのを見て、ノアペは興...

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