第318章 君は決して傲慢ではない

ケイは眉を顰めた。口は悪いが、アネルの御前で罵詈雑言を吐くことは滅多にない彼だが、カンティニがこれほどまでに肆意にアネルを侮辱するとは予想外だったのだ。

ケイが足に力を込めると、カンティニは悲鳴を上げ、それ以上汚らわしい言葉を紡ぐことができなくなった。

アネルは表情一つ変えなかった。冷ややかな視線で地に伏したカンティニを見下ろすその目は、路傍の石を見るのと何ら変わりがなかった。

「わたくしは、あなたが持つべきではないものをお返しいただき、犯した過ちを償わせようとしているだけです。情け、とおっしゃいますが、忘れていらっしゃるのではなくて? かつてあなたは、わたくしにこれっぽっちも情けをか...

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