第327章 あなただけが王になれる

フリーデルの瞳に鋭い光が宿る。

「もしイダルゴ王子が不本意に継承権を放棄させられたのであれば、彼が再び王位に挑めるよう、我々が助力する手もございます」

ロフは複雑な色を浮かべた瞳でフリーデルを見つめたが、すぐに鷹揚に頷いてみせた。

「私も同感だ。まずは講和条約の締結を急ぎ、騎士団に英気を養わせるべきだろう。だが戦いが再開する前に、ゾット城の好戦的な王を排除し、平和を愛する王へとすげ替えることができれば、無益な血を流さずに済む。それはソース帝国とゾット城の協力関係を築く契機となり、帝国の未来にとっても益となるはずだ」

「だがな、フリーデル」

ロフは淡々と、さも些細な世間話でもするかの...

ログインして続きを読む