第61章 久しぶり

フリーデルがライオン騎士団の騎士団長たちを招集して評議を開いている間、アネルも暇を持て余してはいなかった。彼女はまずライオン騎士団の駐屯地を一周し、それから隣にいるはずの祖父の様子を見に行こうと考えた。

まだ入口にも着かないうちに、メトディが数人の彼と同じくらいの年恰好の老将を連れて向かってくるのが見えた。誰もが皆、髪はぼさぼさで身なりも構わず、このまま荘園の門前に放り出されたら、浮浪者と間違えられて追い払われるかもしれない。

このライオン騎士団の人々は、本当に細かいことにはこだわらないらしい。

アネルがそう思っていると、メトディが笑いながら彼女に手を振るのが聞こえた。「アネルさん!」...

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