第4章

 彰人は、刻一刻と進むカウントダウンに囚われていた。その事実に気づいた瞬間、彼が貼りつけていたサイコパスの仮面は、見事なほど音を立てて砕け散った。

 不意に、携帯がまた震えだす。

 彰人がびくりと肩を跳ねさせた。奪い取るように掴み、親指を重たく画面の上に浮かせる。

「アップロードを止めろ」掠れ声で吐き捨てる。

「切れ。今すぐだ」

「できないわ」私は嘘をつき、声色だけは死んだみたいに平坦に保った。

「生体認証のデッドマンスイッチなの。安全なサーバーから私が無効化しない限り止まらない。それに、こんな人目のある場所でそんなことする気はない」

 彰人は床から天井まで続く窓に、狂ったよう...

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