第23章 デート・レイプ・ドラッグ?

「鳥山副社長、洋子を医務室に連れて行ってくれないか!」田中尋は鳥山新一に視線を送った。

新垣洋子が呆然としている間に、田中尋はすでに大股で立ち去っていた。

鳥山新一は少し戸惑いながらラックを回り込み、身をかがめて、可憐な新垣洋子を前にどう手を出せばいいのか分からずにいた。鳥山新一は既に四十代だが、まだ独身だった。若い頃は研究に没頭していたため、田中グループでは田中尋に次いで最年少の取締役会メンバーとなっていた。

今、新垣洋子の前に半身をかがめた鳥山新一は、背筋をぴんと伸ばしたまま、明らかに緊張した様子だった。横抱き?縦抱き?どちらも適切ではないような気がした。

「大丈夫です、もう平気...

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