第26章 大噓つき

宮本西衛は長く海外に出ていた。宮本家の事業の大半も、今では国外にある。

そのため、宮本家と佐野爺さんの付き合いは、そこまで深くない。

宮本西衛が海外へ渡った頃は、まだ宮本家の事業を継いでもいなかった。だから佐野爺さんとは、面識すらなかった。

いま彼が動かせるのも、結局は渡航前に宮本家が日本に残していた人脈にすぎない。

宮本西衛が口を挟まないのを察したのか、電話口の坂口城はふっと笑った。

「本当にすみません、宮本社長。改めて、綾部社長もご一緒にお食事でも」

「では、失礼します」

坂口城が通話を切ると、間を置かずに今度は綾部玉季から電話が入った。

宮本西衛は画面を一瞥し、そのまま...

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