第69章 証拠集め?

三十分後。

宮本西衛は綾部家の門を出た。

車へ向かい、ドアに手をかけた瞬間――視界の端に、屋敷の角へ停められた一台が映る。

車内は真っ暗。灯りひとつ点いていない。

ただ、赤い小さな点だけが、ふっと明滅していた。

伊沢赤司がその闇の中に座っていた。冷えた顔で宮本西衛を一瞥し、唇に挟んでいた煙草を指で揉み消す。次の瞬間、エンジンが唸り、宮本西衛の車の脇を風を切って駆け抜けていった。

宮本西衛はその場に立ち尽くし、しばらく尾灯の消えた先を見送ってから、ようやく身を屈めて車に乗り込んだ。

……

綾部玉季はここしばらく、胃の調子がよくなかった。

若い頃、仕事に追われて食事の時間を平気...

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