第74章 どこまでやるつもりか、見せてもらおう。

伊沢婆さんは、綾部栞がJX病院で検査を受けたと聞くや否や、伊沢本家からすぐさま病院へ駆けつけた。

検査報告書に並ぶ「切迫流産」の文字を見た瞬間、ただでさえ険しかった顔つきが、いっそう重く沈む。

昨日、綾部栞が佐野小雪にぶつかられて転倒した――その知らせを伊沢婆さんが知ったのは、今朝になってからだった。本来ならこのあと綾部家へ見舞いに行くつもりだったのに、当の本人が先に病院へ来ていたのだ。

伊沢婆さんがいるだけで、立花芳南は息をするのも憚られるようで、行儀よく脇に控えたまま動かない。

婆様は一通りの検査結果に目を通すと、深く息を落とした。

「栞。まずは家に帰って休みなさい」

そして...

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