第101章 変えられないもの

昏睡した祖母にちらと目をやり、霧島絢香は声を落とした。

「九条社長が私を疑ってるなら、回りくどいことしないで、はっきり言えばいいじゃない。……で、桜井陽菜は今度は何を吹き込んだの? 私が栄養剤を持ってきて、おばあちゃんに何かしたって?」

どうせ桜井陽菜のせいで、彼が自分を誤解したことは一度や二度じゃない。

九条雅人が低く言う。

「違う」

「何が違うの。桜井陽菜が言ったことなら、何でも信じるくせに」

絢香は一歩も引かなかった。

「おばあちゃんの食事は中村さんが全部管理してる。口に入るものは栄養士のチェックも通ってる。しかも持病があるから、食事の規格だって厳しい。桜井陽菜の一言で、...

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