第114章 彼女は興味がないと言った

彼女は静かな目で会場をひと撫でし、いっさい怯むことも、居心地悪そうにすることもなかった。

ふと、霧島絢香の視線が止まる。ぱっと花が開くように笑って言った。

「誠治さん、あなたも来てたんだ」

桜井誠治が歩み寄る。

「うん。桜井家にも招待状が来てたから。……大丈夫か?」

何を指しているのか、絢香には分かる。彼女は軽く鼻で笑った。

「この程度、小さい場でしょ。私が困るとでも?」

その返しに、誠治の目尻がわずかに緩む。

「さすが、うちの絢香。たぶん長引かないよ。終わったら一緒に初音を迎えに行こう」

霧島初音は、もう正式に幼稚園に通い始めている。

娘の名が出た途端、絢香の笑みは作り...

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