第135章 初音に何かあった

九条美幸は怒りで胸が上下する。罵りたいのに、喉から漏れるのはかすれた息だけだった。

ちょうど薬を取って戻ってきた中村さんが、病床のそばにいる桜井陽菜を見つけた瞬間、顔色を沈める。

「桜井さん、出ていってください! 大奥様は今ようやく目を覚ましたばかりで、お身体も弱いんです。部外者の面会なんて無理です。これ以上ここにいるなら、九条社長に報告しますよ!」

中村さんに押され、桜井陽菜はよろけて一歩下がった。表情が一瞬でこわばる。

「中村さん、だったわね。自分の飯の種が一生なくならないよう祈っておきなさいよ。私が雅人と結婚したら、真っ先にクビにしてあげる」

中村さんは肩をすくめるだけだった...

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