第136章 いっそ検査に出したほうがいいだろう

桜井健也は九条雅人のそばへにじり寄り、悔しさでいっぱいの顔をぐっと見上げた。

「雅人おじさん、こいつが盗ったんだよ! ぼくのトランスフォーマーはママが海外で買ってくれたやつで、すっごく高いんだ。休憩室の横に置いてて、ちょっと目を離したらなくなって……最後に、こいつのカバンの中から出てきたんだ! そ、それにこいつ、ぼくを押したんだよ! ひざ、すっごく痛い!」

そう言いながら、わざとらしくズボンの裾をまくり上げる。だが、そこには赤みひとつない。

霧島絢香は思わず笑いそうになった。

「押した? 初音はあなたの肩にも届かないのに、押し倒せるわけないでしょう」

男の子は首を突っぱね、認めよう...

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