第147章 お前が誰だろうと構わない

その頃――。

九条未晴はスパで至福の時間を味わっていた。

脇に控えていた使用人が、慌ててスマホを差し出す。

「奥さま」

九条未晴は顎で示し、画面を開かせた。そこに映った写真を見た瞬間、上体を起こす。

「……どうしてあの女が、霧島絢香と一緒に?」

ピコン。

間髪入れず、新しいメッセージが上に弾けた。

「九条夫人、遊園地で霧島さんを見かけましたよ。ひとりで座ってて、なんだか孤独そうでした。最近、九条社長とまた関わってるって噂ですけど……まさか九条家に戻るつもりじゃ?」

「この界隈で知らない人いませんよね。盗作だの、私生活がだらしないだの。あんなのに雅人さんが振り回されたら困りま...

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