第150章 確かに危機あり

桜井陽菜は、もう座っていられなかった。

勢いよく立ち上がる。

――あと少しで、すべてが手に入るはずだった。

それなのに、あのクソババアは寝たきりのくせに大人しくしていない。

喋れもしない、動けもしないのに――どうやって九条雅人に知らせた?

「どういうことよ! 一部始終、ちゃんと説明しなさい!」

桜井陽菜の声は甲高く裏返り、込み上げる恐怖が彼女を飲み込みそうになる。

電話口で、介護士の声が途切れ途切れに響いた。

「ど、どうしたらいいんですか……桜井さん。もしバレたら……もう病室に近づけなくて、廊下の掃除に回されてるんです! 他のことは本当に……それに、あのお金だって最初は私が―...

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