第91章 九条美幸に何かあった

霧島初音は目を細め、勢いよくうなずいた。

「おじさん、かっこいい!」

それを聞いた霧島絢香は、やれやれといった顔で初音の小さな頭をつんとつつく。

「小さい頃からミーハーなんだから。いったい誰に似たのやら」

けれど――初音に九条雅人への興味を持たせすぎるわけにはいかない。まして、二人を接触させるなんて論外だ。

霧島絢香は折衷案を口にする。

「初音、あのおじさんは普段すごく忙しいの。だから、邪魔しちゃだめよ」

霧島初音は分かったような、分からないような顔でこくこくとうなずき、絢香の肩にこてんと頭を預けた。すぐに窓の外の景色に目を奪われる。

霧島絢香は口元をわずかに緩め、優しく髪を...

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