第68章 真っ向対立

諏訪詩織の従順さに、長谷川遥斗は満足げだった。彼は優しく手を伸ばし、彼女の耳元の後れ毛をすくって整えると、囁くように言う。

「数日後にパーティーがある。俺と一緒に来い」

諏訪詩織は反射的に聞き返した。

「どんなパーティー?」

長谷川遥斗は彼女の肩を抱き、ソファに座らせる。

「チャリティーの晩餐会だ」

諏訪詩織は、そんな場に付き合う気分になれなかった。

「会社を立ち上げたばかりで、手が離せないの」

だが長谷川遥斗は、拒否を許さない調子で押し切る。

「その晩餐会は俺にとって重要だ。会社のことは一旦後回しにしろ」

その言い方に、胸の奥がざらつく。まるで自分の仕事が、彼の都合より...

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