第98章 お前も彼女のことを言う資格があるのか?

数日間、諏訪詩織は文字どおり足が地に着かないほど忙しく、家にすら帰れなかった。

長谷川遥斗は何度も事務所へ足を運んだが、そのたびに受付で追い返される。それでも懲りずに顔を出し続け、存在を刷り込もうとした。

ところがある日、彼はニュースで目にしてしまう。諏訪詩織が牧野徹を伴い、インタビュー番組に出演していたのだ。

二人は終始、息の合った受け答えで、質問をするりとかわし、隙を見せない。知性と余裕が滲むような立ち居振る舞い。

その回は一気にバズった。もともと地味で、そこまで話題にもならなかった小さな番組が、二人の出演をきっかけに「この二人、推せる」と騒ぐ視聴者を大量に呼び込んだ。

きっか...

ログインして続きを読む