第113章

「医者が言うには、緊急避妊薬の副作用で激しい反応が出たそうよ」

松本絵美は私を見つめ、その瞳には心配と探るような色が混じっていた。

「寧凪、その薬……誰かに飲まされたの?」

私は数秒沈黙し、答えた。

「自分で飲んだの」

「自分で?」

後藤寧々は目を丸くした。

「なんでまたそんな薬を? まさか……兄貴に無理やり?」

彼女は何かを察したように顔色を変えた。

「違うわ」私は首を横に振る。

強要されたわけではない。あの時、私だって快楽に溺れていたのだから。

だが後藤寧々は信じなかった。瞬間湯沸かし器のように激昂し、スマホを取り出す。

「後藤辰和のクソ野郎! 絶対に許さない!」...

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